半径723mmの鑑賞録
 歴史好きな舞台女優による「古今東西、美しいもの」の鑑賞録です。 最新流行を追わなくても、「いいものは、いい」。 それを、きちんと形に残していければいいな。 ※ネタバレ注意※
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ゴーストライダー
2008/02/29(金)
 公式HP>>>http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/ghostrider/

 2007年アメリカ。主演;ニコラス・ケイジ。
 悪魔との契約により不死となったバイク・スタントマンのジョニー。
 呪われた身となり、父を失った罪を贖うため、最強の護符「サン・ヴェンガンザの誓約書」を探す悪魔ブラックハートと、自分をゴーストライダーにした悪魔メフィストと戦う。 



 マンガが原作の映画は、邦画でも洋画でも、基本的におもしろくはありません。
 原作を意識しすぎた内容に終始してしまい、映画というメディアを満喫できない作品が多いからです。
 でも、『スパイダーマン』なんて、3作も重ね、それはそれで独立独歩のおもしろさが出てきているでしょう。
 それで、こちらも油断してしまったんですね。
 
 やってしまいました、『ゴーストライダー』。 
 見事に外しました。


 DVD予告はおもしろそうだったんですよ。
 恋あり、アクションあり、やってくれるぜニコラス・ケイジ。って感じで。
 ・・・たしかにそうなんだけど、そうなんだけどっ!

 ひとことで言うと、「ニコラス・ケイジの意味、ある?」なんです。

 だって、変身後の姿は、全身皮スーツ&出てる部分はCG処理の金色骸骨。
 ・・・・・・ニコラスじゃなくてもいいでしょ?
 身体自慢の若手俳優でいいでしょ?
 そしたら、よっぽどフレッシュなヒーローものに仕上がったはずだし、若さゆえの青き悩みだし、恋が再燃する30才★にトキメいちゃう気もするし。
 わざわざニコラスに前髪ヅラつけて、30才のフリさせる必要があると思えません。

 同僚Sさん曰く、
 「前髪があるニコラス・ケイジは、それはそれで必見だと思う。」
 そうなんですけども、逆にほっぺのたるみが目立ったような。
 細身が売りのニコラスも、年とっちゃうのね~。なんて、しみじみ感じてしまいました。

 ちょっぴり悪に傾倒しつつも、人って正義に必ずたどりつくもんだぜ・・・って、アンニュイ&ヒューマニズムなニコラスを期待したのに、ぐじゅぐじゅ悩む情けないシーンしか生顔が出てこず、全編にはびこるCGに肝心なところも誤魔化された気がして、不完全燃焼でした。
 ネームバリューだけでこんな仕事を依頼されちゃって、まあ。
 ニコラスの痛々しさに、涙なくして観れないクライマックスシーンなのでした。


 あ、でも、ヒロイン(エヴァ・メンデス)のたくましさは好感度高し。
 スパニッシュ系美人で、骨太&りっぱなヒップ。なのにスタイル抜群。
 しかも、プチおばさん的根性も加味された円熟の演技。
 「フラれても、独りでがんばって生きてきたのよ、あたし。」みたいな健気さもチラ見して、すごくキュートでした。
 クライマックスには雄々しく戦って、ヒーローの窮地を救ってくれます。うーん、期待にそむかず。
 最後まで映画を見通せたのは、彼女のおかげです。


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ゴーストライダー

ゴーストライダー@映画生活
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劇団遊機化学『LOVE30』
2008/02/25(月)
 劇団HP>>>http://www1.cnc.jp/bakegaku/

 社会人劇団・遊機化学が描く、3組の男女の愛を描いたオムニバス。日替わりキャストあり。
 20~30分ほどの男1名女1名のシチュエーション芝居を、場面転換の幕間を挟んで3本見る。
 


 オムニバス芝居というのを初めて観ました。しかも、日替わりキャストとは、かなり実験的。
 社会人劇団はメンバーの都合で稽古時間の確保が難しいから、そのデメリットを逆手にとった上演形式ですね。
 ただ、1本ごとの芝居のレベルに差が出るのと、長い幕間のせいで、観客の集中力が切れてしまうのがデメリットでした。
 それから、パンフレットに当日の配役を書いていただきたい。
 いま舞台に立っている良い役者さんが、日替わりキャストだから誰なのかわからないのが残念でした。 
 ついでにHPを拝見すると、「料金無料の理由は、芝居に自信がないからじゃない。けど、宣伝では逆効果になる。」とあった。わかる、わかる。その気持ち。
 

 友人が出演している芝居のレビューは書きにくいですね。
 手放しで褒めるのはお互いのためによくないので、ピリ辛風味をお許しください。

 総論としては、3本中2本はとてもおもしろかった。
 3本ともひとりの演出家が演技をつけている回とのことなので、役者の技量の差でしょうか。
 残りの1本は、女優が厳しい。セリフが耳に入ってこない。相手役って大切なもので、そうすると男優の質もガクンと下がって見えてしまう。
 小劇場演劇の評価は、とかく演出家もしくは脚本家がクローズアップされがちですが、いやいや、役者力は偉大ですよ、と再認識しつつ観ていました。


 おもしろかった2本。
 男女の俳優さんの実力&演技の相性とバランスがとれていました。
 役者さんペアのテイストの違いで、全く異なった芝居に仕上がっていて、それが、オムニバスのお得感を味わせてくれました。
 日替わりキャストだと、またまた異なるテイストで、出来不出来も異なるんだろうな。


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 おもしろかった2本を知りたい方は・・・→→→→ (※ネタバレ注意!)
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00:54 | 役者業| トラックバック:0 | コメント:0

上海の伯爵夫人
2008/02/23(土)
公式HP>> http://www.wisepolicy.com/thewhitecountess/

 2005年.英米独中 合作。出演:レイフ・ファインズ、ナターシャ・リチャードソン、真田広之。
 1930年代、上海を舞台に、ロシア革命で亡命中の元伯爵夫人・ソフィアと、盲目の外交官ジャクソン(のちに高級バーのオーナー)の恋を描く。惹かれあいながらも、お互いの娘への想いからビジネスライクに徹してきたふたりだったが、日中戦争の勃発が彼らの運命を変えていく。



 日本版の予告編などを見ると真田広之がかなりクローズアップされているのですが、期待するほどには登場しません。むろん、準主役だし、彼の存在がキーポイントなのですが、主役はあくまでソフィアとジャクソン。
 しかしながら、狂言回しと言うでもなく、アクティブに準主役面をするわけでもないのに、とにかく圧倒的な存在感で押しまくる、渋い真田広之は必見です。
 4カ国合同製作、難しいキャラ設定、セリフは英語、オールロケ・・・よくぞこの条件でオファーを快諾したし、ここまでの存在感を出せるものだと役者としての度胸に感心しきりです。


 その点は、登場人物全員にあてはまる度胸かもしれません。
 主要キャストはすべて民族・母語が違うのですよ。真田=大和、外交官ジャクソン=アングロ・サクソン、伯爵夫人ソフィア=スラブ、仲良しのおっさん=ユダヤ。そして舞台は上海=漢民族だらけ。
 エキストラへの指示ひとつでも困難だったでしょうに、これを映画化した製作側も好きものだなあ。
 国際都市・上海租界を表現したかったとはいえ、ここまで民族を分散させた設定には、作り手の執念を感じます。なのに、会話がすべて英語という設定に、無理やり感があって微笑ましくてなりません。


 さて、クライマックスにも描かれる「上海租界への日本軍の侵攻」について、ちょっと小話。
 英仏独日など列強諸国に支配されていた上海。租界で一応の均衡を保っていたものの、1937年に日本軍が突如、侵攻してきます。

 一般に「上海侵攻」と呼ばれるこのときの、上海の大騒乱は有名です。
 中国人も外国人も入り乱れて逃げまどう最中、日本陸軍が列を組んで整然と行進する風景。混乱に乗じた犯罪も跋扈し、逃げ遅れた外国人は子どもでも捕虜収容所に送られます。
 この風景は、スピルバーグの『太陽の帝国』など、当時の上海を描いた外国映画にはよく登場するのですが、不思議と、日本では知られていません
 日本側の資料がすくなかったのかと思いきや、当時上海に住んでいた日本人古老(の聞き語りを翻訳するバイトを、以前やっていまして。)の草の根の証言も少なくないのです。

 南京大虐殺と並んで、海外では超有名な上海侵攻。
 ともに「そんな歴史事実はなかった」と主張するには、日本と外国の、あまりの温度差だよなぁ。と、思ってみたり。


 最後に、ベスト演技賞を挙げるなら、ソフィアの義妹・グルーシェンカ役のマデリーン・ポッター
 おちぶれ亡命貴族で気位ばかり高く、やむなく水商売に出た嫁のソフィアの稼ぎに寄生するしかないのに、家族のために身を落としたソフィアをさげすみイビリたおす、ベリンスカヤ元伯爵家。
 この勘ちがい元貴族一家の壮絶なる貴族的イジメは一見の価値ありなのですが、その急先鋒が義妹グルーシェンカです。

 ソフィアは大嫌いだが、ソフィアの娘で亡き兄の遺児であるカティアは大好き。その偏愛ぶりをおし隠すような一貫した冷淡な口調で、ソフィアを精神的に追い詰めます。
 感情がないのかとすら思わせておいて、クライマックスシーンでカティアを呼ぶ悲痛な叫び声。彼女の傲慢さに辟易していた観客の気持ちを、一気に引き戻す究極のツンデレ演技です。

 ちなみにこの貴族一家、実は役者同士も親子なんですよね。
 ソフィアの義伯母役は実母、同じく義母役が実の叔母。
 嫁ソフィア役のナターシャ・リチャードソンを、映画では理不尽にイビリたおしますが、実は私生活では本物の母と叔母で、面立ちもよっぽど似ているのです。


   劇団オグオブの次回作の舞台は上海ですって。
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      真田広之


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マドレーヌ成仏計画~其の弐
2008/02/20(水)

 引き続き、劇団オグオブ第13回公演『野獣グレゴワールの虜囚』のブス妹・マドレーヌが無事成仏できますよう、マドレーヌができるまでを回顧してみたいと思います。


 ストレートプレイとネタの両立。「笑って、泣かせる」路線を目指すオグオブの課題です。
 これを得意とする役者と、苦手な役者がいます。
 その要因は演技のつくりかたの違いではないか。と、最近、思うようになりました。

 わたしは脚本の初読のおり、頭の中で1本の映画もしくはマンガを完成してしまいます。あとは生身の身体で、その登場人物の感情や言動を再現するだけ。
 「その演技、違うよ」と指導されたときには、頭の映画を修正して、またそれを忠実に再現すればいいので、演技で悩むということが根本的にありません。
 演繹法なのです。アリストテレス的でしょ。
 だから、「役の感情がわからなくて、演技ができない」と悩む「まず心ありき」の帰納法的役者さんを見ると、「かっちょえー。役者っぽい~。」と、あこがれます。
 一方で、キャラクターの可能性から目をそむけてしまう「砂山のパラドックス」のケースも多そうですね。

 こんな川原泉のような前ふりじゃわからない?
 要は、「私の役ではネタをやりにくい(帰納法)」と自分を縛るよりも、「ネタもやるなら、こんな役柄につくろう(演繹法)」という姿勢で臨むほうが、ネタの上達は早そうだ。
 と、まわりの役者さんを見て思うことが多いのです。


 ※ちなみに、「ネタ」「役柄の妙によるおかしみ」は異なると思っています。
  「ネタ」はテクニック、ときに感情不要。「役柄の妙」は心技体そなえた究極のストレートプレイ。
  後者は上級者向け。まずは「ネタ」を修行しましょう。(と、オグオブ初代座長も言ってました。)
  それを避け、一足飛びに「役柄の妙」をめざすのは、スラムダンクを読まずにリアルを読んじゃうようなもの。でなきゃ、失明せずに蘆山昇龍覇を打つようなものかと。


 さて、前回公演『針子のトラ!!』では、掛け合いや間で笑わせる集団・コンビ芸が多く、それが単調だと指摘されたものですから、演出家の今回の狙いは「キャラクターで笑いをとる」
 満を持して上梓された『野獣グレゴワールの虜囚』は、「史上最高コメディ」と銘打つだけある、すべての役柄にネタを期待された脚本となっていました。
 特に、ミルとマドレーヌとグレゴワールにはオトシドコロ満載、2分に1回笑わせる筋書き。
 が、その意図を汲んで演技プランを立て、なおかつ笑いを演じられるかどうかで言えば、全体的に「演繹法的役者、強し。」という結果だったなと回顧しますし、笑いのタスクをクリアできなかった役者のぶんが、笑いに強い役者への無茶振りとしてしわ寄せたのは否めないと感じてしまいます。
 笑いレベルの役者間での偏りが、芝居全体のコメディ性を色褪せさせた最大の要因かもしれません。
 「コメディじゃなかった。看板に偽りあり。」とがっかりして帰ったお客様のためにも、キャストひとりひとりが、役づくりを工夫し次回作に備えれば、今回の苦い思いも有意義に変わるのではないでしょうか。


 ・・・というゴタクはウザいよねえ。
 さっさとネタの紹介を。
 脚本にない無茶振りネタ、だけどもお客さんから好評だったネタをご紹介します。


①「場面転換、中庭」
 文字情報だけだと、なにが面白いのやら、サッパリでしょ?
 そう、サッパリだったのです。演出家が要求したことは。
くるっとまわって『場面転換』と言ってくれ。場面転換だってわかりやすいように。」
 まさにボーク。

 演出家の言うまま演じれば、お客様のドン引き必至。
 その恐怖心から設計したのが、【ストレートプレイ → 「場面転換、中庭。」(声ネタ) → 「おーい」(動きネタ) → ストレートプレイ 】
 声と動きの連続4段切り替えならば、「おーっ!やるなあ。」路線で、なんとかイケるんじゃないかと。それが結果として、「わはは」になったのは、うれしい誤算ですね。

 折しも、最後の稽古日のこと。目指すは、プロ野球選手の投球(時の脚の)フォーム。
 ときに歩行不能になるくらい、実は脚が弱いので、軸の右足はサポーターだらけだったりします。
 腿の筋肉の痛さに耐えつつ、高くあがれと願いながら、ひたすら脚をまわす私の姿がありました。


②「たわば! あべし! うわらば!」
 「ひでぶ」を除くのが、美学です。
 原作オンリーの「うわらば」を加えるのが、こだわりです。
 なにがなにやら?という賢明な姫君にお伝えしますと、これ、すべて『北斗の拳』の断末魔の叫びでございます。
 

 ブス妹が、初めて恋を知る感動的なシーン。・・・に、あえてネタを入れたら、おもろいやん
 入浴中に思いつきました。
 お風呂で名案が浮かぶのは、アルキメデスの時代から変わりません。


《脚本》 「なんだろう、この気持ち。私、いったいどうしちゃったんだろう?(退場)」

⇒ 《断末魔プラス》
  
たわばっ! なんだろう、この気持ち。
   あべしっ! 私、いったいどうしちゃったんだろう?(去る途中で) う・わ・ら・ば!!(退場)」

 断末魔とセリフをコロコロと切り替える稽古に、多くの時間を割きました。
 劇団員の冷たい視線に耐えつつ、断末魔を執行していくのは、稽古中、本当に辛かった。
 それに耐えしのび、この美学に共鳴してくれるお客様と劇場でお会いできたこと、感涙にたえません。
 そして、断末魔セレクトにご協力いただいた同僚のSさん。「ひでぶ」に逃げようかと気弱になった私を、真剣に励ましてくれた悪魔役の蒲生さん。
 このネタの成功をみなさまに捧げます。
 ありがとう。ありがとう。 


 最後に・・・・
 アンケート&レビューに「ブス妹のハッピーエンド希望!」と書いてくださったみなさま、ありがとうございました。
 あの形がマドレーヌの幸せだった、というラストを描ききれなかったのは、演者である私の力不足ゆえ。
 だけど、みなさまのシンパシーは、とてもとても光栄です。
 孤独だったマドレーヌも、無事、成仏してくれそうです。



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        たまたま撮れた、演出家と仲がいいマドレーヌの写真。演出家の顔バレ禁止以外、無修正。
           こんな表情ができるなんて、わたしってとってもすばらしい女優じゃない?

       演出家とわたし。

07:16 | 役者業| トラックバック:0 | コメント:4

ハンナのかばん
2008/02/15(金)
 公演記録を書くつもりが、原稿が仕上がらなかったので、本のレビューを。
 2月14日はマネージャーのゆりさんの誕生日なので、彼女に紹介された本。


 アウシュビッツで虐殺されたユダヤ人と言えば最も有名なのがアンネ・フランクですが、この物語は同じく少女で、しかもアウシュビッツに到着直後にガス室送りになった少女の話です。
 アンネ・フランクが終戦直前のアウシュビッツで数ヶ月生き延びたのを知っていたぶん、いくぶん戦況ゆるやかな時季にも関わらず、あっけなくガス室に消された命を見ると、ホロコーストの恐ろしさをいっそう実感します。

 アンネ・フランクが15歳で収容所入りだったのに対し、ハンナは13歳
 アウシュビッツでは幼少の子どもは即刻ガス室送りと決まっていました。運命の分かれ目も厳しいものです。移送元の収容所でハンナは「子ども」区分されていましたので、その時点ですでに運命が決まっていたのかもしれませんが。


 興味深いのが、主人公ハンナが意外にも日本とつながるドキュメンタリー。
 読むと、日本が舞台になっているぶん、どのホロコーストの話より身近に感じます。

 ストーリーは2層仕立てになっていて、
①1930~40年代のチェコスロバキア。ハンナの生い立ちからアウシュビッツでの死まで。
②現代の日本。アウシュビッツから届いた遺品のかばんの持ち主を探し出す旅。
 この2本の物語が、最後に感動的な出会いとして集結します。
 
 先は読めるんだけど、事実は小説より奇なり。
 ノンフィクションで、このラスト。実に良かった。

 平和がだいじ。命が大事。
 素直にそう思える本です。


 ☆来日したハンナの兄ジョージの言葉が胸につまります。
   NPO法人ホロコースト教育資料センター HP
   http://www.ne.jp/asahi/holocaust/tokyo/new_page_10.htm


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マドレーヌ成仏計画~其の壱
2008/02/12(火)
 予告通り、劇団オグオブ第13回公演『野獣グレゴワールの虜囚』のブス妹・マドレーヌが無事成仏できますよう、マドレーヌができるまでを回顧してみたいと思います。

 ★劇団オグオブ『野獣グレゴワールの虜囚』についてはこちら
    >> http://www.ogob.jp/


○配役
 オグオブでは劇団内オーディションを実施したのち、役者のバランスで配役が決定されるシステムになっています。役者全員、演出から希望の役を事前に訊かれますが、私は「どれでもいいです」と答えました。
 ミルとマドレーヌとマカロンの3役が検討されたみたいですが、他のキャスティングのバランスでマドレーヌに就いたようです。また、「ぶさいく演技が上手だから」という理由も聞きました。ここが、色物出身の女優の強みですね。
 結果として、数年来の準主役レンチャン&主役またも逃す、という無間地獄から這いあがれず、「万年準主役」「笑い飯」とのレッテルを貼られておりますが、セリフを覚えるのが苦手なので、マドレーヌでほんとうに良かったです。


○稽古
 舞台上にはずっといるけど寡黙な役なので、「ああっ、その間じゃない!!」とヤキモキしながら他の役者たちの演技を眺めるシチュエーションが多かったです。間や声の強弱、立ち位置。他の役者たちの演技をひたすら見るのは勉強になりますね。
 一方で、マドレーヌの稽古を見てもらえないという苦境もありました。
 オグオブの演出家は、「芝居全体のなかの劣っているシーン」の稽古をします。わたしの見せ場がひっかかることは滅多になく、演技を演出家に見てもらえる機会はほとんどありません。
 したがって、自分の見せ場はオフィシャル稽古日以外で練習するしかないのですが、スタッフ仕事に翻弄されて時間の確保ができません。
 人の稽古にばかりつきあって、自分の稽古をまったくしていない。
 長い演劇人生のなかでも最も稽古をしなかった公演となってしまい、悔いを残すことになりました。


○役づくり
 自分の役柄を演出家とじっくり語って作りこみたい役者さんは多いようですが、私は引っこみ思案だし、言葉で理解しても演技で表現できる自信はないので、よほどのことがない限り、自分の役柄をひとと相談することはありません。
 幸い、オグオブの演出家・内沢氏は放任主義。脚本をあたえておいて役者の好きなように演じさせ、「それはダメ」「もっとこうして」と微調整する、私のような役者にはありがたいタイプの演出家です。

 今回公演も、私の判断で好き勝手にキャラクターをつくって見せて、演出家が何も言わないので、そのまま公演日まで持ちこみました。
 公演初日がハネた後、初めて「ダメ出ししてください」と演出家に請うと、「クマをもっと描け」と言われただけです。
 打ち上げの際に「おれはマドレーヌに演技をつけたことはない。」と断言していましたし、私も演技をつけられた記憶はありません。

 とはいえ、稽古開始の冒頭に、演出家からは「暗すぎて、笑えちゃう。」「やさしすぎて、泣けちゃう。」の両方を表現するように要求されていました。
 終演後、お客様からは「鳥居みゆきみたい」「岸田今日子みたい」と非常に褒め(?)られたので「暗すぎて、笑えちゃう」はなんとか達成できたようです。
 しかしながら、「やさしすぎて、泣けちゃう」は未到達でした。
 そもそも、「笑えちゃう」演技と「泣けちゃう」演技は正反対の性質。ネタと演技を秒速で切り替えなくてはなりません。これは心身ともに負担がかかる作業になりますから、反復練習が欠かせません。・・・が、個人稽古の時間はない。
 そのうえ、「史上最高コメディ」と銘打っちゃったぶん、単独で笑いをとりにいける役者には要求が高くなり、「オマエにまかせた」という笑いの無茶振りが終盤で発生します。
 演技の切り替えの稽古がまったく不十分なまま舞台にあがってしまったので、「暗すぎて、笑えちゃう。」にふりまわされ、「やさしすぎて、泣けちゃう。」を表現することができませんでした。
 マドレーヌの性格を半分しか表現できなかったぶん、出来栄えは100点中50点なのです。


次回の「マドレーヌ成仏計画~其の弐」、
いよいよ「たわば! あべし! うわらば!」「場面転換、中庭!」の秘密に迫ります。


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マドレーヌ

22:02 | 役者業| トラックバック:0 | コメント:4

野獣グレゴワール~公演終了
2008/02/11(月)
 劇団オグオブ第13回公演『野獣グレゴワールの虜囚』
 無事、公演終了しました。
 
 観に来ていただいたみなさま、本当にありがとうございました。
 オグオブはお客様のご声援でここまでやってこれました。
 満員御礼、感謝申し上げます。

野獣



 主役の華やかな姉に対し、ブスで不気味な妹・マドレーヌを演じさせていただきました。
 出来は、100点満点中50点

 スタッフ仕事に奔走し、ろくに稽古ができずに迎えた本番。
 人材確保が困難な小劇団の運命とはいえ、こんな演技で舞台にあがってお客様に申し訳ないという思いでいっぱいですし、努力不足を非常に反省しております。
 なにより、「マドレーヌ」に申し訳なかったなと思っています。

 そんな状況ではありましたが、やさしいお客様がたに、たくさんのあたたかい言葉をかけていただいて、恐縮しきりです。

 ストーリーや演出に対する評価は、今回とくに賛否両論いただいております。
 また、役者の(特に私のヘタレな)演技に対する叱咤もきっとたくさんお在りになるでしょう。
 もしよろしければ、劇団HPにアンケートフォームがございますので、お書き込みいただけますとうれしいです。
 叱咤も激励も、愛情なくては生まれません。
 すべてのご意見を、芸の肥やしにさせていただきたいと思います。
 
 劇団HP アンケートフォーム>>http://www.ogob.jp/
 

 「やりきった」という充実感がまったくなく、ただひたすら駆け抜けた感が残るばかり。
 それはとても残念なことですので、今回公演を回顧して、マドレーヌを成仏させてあげたいなと思います。
 レビューはちょっとお休みして、次回は今回公演の備忘録とさせていただきます。
 (あっ、読まなくていいですよー。
  自分のための備忘録なのです、このブログは。
  なりゆきでここまで読んでしまったかた、申し訳ないですねぇ。。。)
 


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17:44 | 役者業| トラックバック:0 | コメント:2

野獣グレゴワールの虜囚
2008/02/09(土)
手前ミソながら、公演の告知を。。。

劇団オグオブ第13回公演
お仏蘭西コメディ『野獣グレゴワールの虜囚』

グレゴワール


●日時 2008/02/09(土)14時、19時
   ~2008/02/10(日)13時、17時

●会場 萬劇場
    〒1700004 東京都豊島区北大塚2-32-22
    JR山手線大塚駅北口・徒歩4分

●料金 前売2,000円、当日2,200円。
    学生割引1,500円(当日受付にて要学生証提示)
    リピーター無料(当日受付にて要半券提示)。
     ★チケットのご用命は ogob0906@yahoo.co.jp にどうぞ★

05:23 | 役者業| トラックバック:0 | コメント:2

天龍八部
2008/02/07(木)
 今年(2008年)の2月7日は、旧正月の1月1日、元旦。「春節」です。
 新年快楽、万事如意。あけましておめでとうございます。
 春節にふさわしい題材。
 中国現代4大小説家の一、金庸の『天龍八部』をお送りします。


 金庸の長編武侠小説の最高峰。
 主役は段誉、喬峯(蕭峯)、虚竹、慕容復。
 ヒロインは王語嫣、亜紫、亜朱、木婉清、鍾霊。
 南宋(漢民族)、大理(南方少数民族)、吐蕃(チベット族)、西夏(タングート族)、遼(契丹)、金(女真)そして故・燕(鮮卑族)の登場人物が繰り広げる、先代からの恩讐を賭けた一大スペクタクルドラマ。


 長編ゆえに複雑すぎる人物相関図をご覧になりたい物好きな方はこちら
  ⇒⇒台湾ドラマ版『天龍八部』公式サイト
     http://www.necoweb.com/neco/sp/tenryu/soukanzu.html


 金庸には珍しいオムニバス形式のため、最初はとまどいます。
 作者も不慣れな著述形式かつ新聞連載という拘束のためか、個々のエピソードが分断され主役を見失います。読者には忍耐力が必要です。
 ラスト2巻で主役たちのエピソードが一気に融合するまでの辛抱! 
 融合してからは書き込み不足なほど話が急展開します。


 なかなか無謀な筆致のわりに、この作品が最高峰と呼ばれるわけは、その民族融和「理想の生き方とは?」という金庸の問いかけにあるといえます。

 その象徴が喬峯
 喬峯というと、中国人の日常会話でも登場する「男子漢(男らしい男)」の代表格。
 金庸の武侠小説中、最高の実力と人格を備えながら、契丹人と判明した途端、丐幇の首領を追われ、漢族に命を狙われます。契丹の国・遼にて高官となるも、育った国・南宋を攻めるのを拒み、投獄されます。結局、最後まで民族問題は解決しないのです。それが喬峯に自刎を選ばせます。
 恨みあい、許しあうことができずに復讐を重ねる民族の狭間で、苦悩から逃れられない(逃れようとしない)。
 伝統的な価値観にこだわる姿は、張芸謀や田壮壮の描く中国人の姿と重なるかのようです。

 一方で、段誉虚竹は現代的です。
 個人の嗜好が、国や民族を軽く超えてしまう。文学芸術への傾倒や、仏心は人を自由にさせてくれるという文化人・金庸の示唆なのでしょう。
 文弱であっても、太平であるほうがずっと幸せなのだ。
 武侠小説で中国現代4大小説家が説く理想の生き方が、軟弱であるというところにおかしみを覚えずにいられません。
 しかしながら、喬峯の生き方をドラマチックに描いて読者の人気を博し、一方で段誉と虚竹は一代の変人として敢えて抑えた描写をするところが、金庸のキャラクター設定の妙なのです。


 中国には54の民族があり、最大多数の漢民族が生んだ中華思想は、他の民族を排斥するものです。現代においてもその影響は根深く、複雑な民族間の問題が生じています。
 一貫して中国共産党批判を続け、故郷を捨てざるを得なかった金庸。
 この作品は、故国へのアンチテーゼなのかもしれません。



   実はこのレビュー、1年ものです。やっと掲載できました。。。
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原語で視聴中!・・・のため、途中までしか観てないドラマ版。tenryuuhatibu

バカでも段誉は魅力的。天龍八部




 あらすじを見たい方は(ネタバレ注意)・・・・⇒⇒⇒
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セブン(映画)
2008/02/04(月)
 1995年。アメリカ。主演:ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン、グウィネス・バルトロウ
 7日後に退職する老刑事サマセットは、新任刑事ミルズと組んで「7つの大罪」をモチーフにした猟奇殺人事件の捜査に就いた。
 サマセットの推理で殺人犯に肉迫するも逃げられ、7つの殺人事件は意外な結末を迎える。



 謎ときモノは結末を知っている分、2回目以降の鑑賞はつまらないはず。
 ですが、『セブン』は2回目でもおもしろかったです。
 それと言うのも、初回はキーワードの「7つの大罪」になじみがなく、あれよあれよと奇怪な殺され方をする死体に困惑するばかりだったからかもしれません。
 「7つの大罪」の内容にこだわる必要はないし、その言葉ひとつひとつにキーワードが含まれているわけではないと判った今回のほうが、映像や演技に集中して、映画を楽しむことができました。


 初回で理解できなかったのもそのはず、全体的に、故意に言葉足らずなのです。
 「7つの大罪」について余分な話題はまったくないし、犯人の動機も定かでない。あくまで、登場人物のセリフに乗っけられた情報しかわかりません。もちろん、説明調のセリフもなし。
 それゆえに、観客の想像力はかきたてられます。
 セリフ、映像、演技からあたえられた情報だけで、この世界で何がおこったのかを想像します。そして、怖くなります。

 きわめつけは、6人目の殺人。
 犯人のセリフで淡々と語られる被害者の様子だけで、被害者のそれまでの演技を思い出させ、殺害の状況を彷彿とさせて、空気を冷えさせます。

 その張り詰めた空気のなか、7人目の殺人へ。
 ストーリーはもちろん、冒頭から個性強く演じられてきた2人の主役の演技が、この怒涛のラストを「避けがたいものであった」と感じさせます。

 血気盛んで下品だが意外に地道(こう演じるのは、なかなか難しい)なブラッド・ピット。
 冷静かつ上品な知性を持つ、疲れた老刑事(黒人俳優のほうが知性派役は得意なのかな?)のモーガン・フリーマン。
 なんだかやたら神経が細そうなグウィネス・バルトロウ。
 人物背景をしっかりと象った彼らの演技が、多くを語らない映画のなかで、多くのものを想像させるのです。


 まったくもって余談ですが、この映画の原題は「Se7en」
 韓国出身のミュージシャンの名前はオリジナルかと思ってたけど、そうではなかったのね。


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    セブン
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