半径723mmの鑑賞録
 歴史好きな舞台女優による「古今東西、美しいもの」の鑑賞録です。 最新流行を追わなくても、「いいものは、いい」。 それを、きちんと形に残していければいいな。 ※ネタバレ注意※
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太陽(映画)
2008/03/29(土)

 2005年ロシア。監督:アレクサンドル?ソクーロフ、出演:イッセー尾形、佐野史郎、桃井かおり
 昭和天皇(裕仁)の終戦直前の生活を追う。
 すべての屈辱を呑み込み、敗戦を受け入れ、現人神から人間宣言に至った心境に迫る。
 


 今年(といっても、まだ3月。)観た映画の中では、一番おもしろい作品です。

 前評判どおり、イッセー尾形の昭和天皇は似ています。
 口をむやみにモゴモゴさせたり、「あ、そ。」とつぶやいたり、若いころからそんな癖があったかどうかは知りませんが、日本人の記憶に残っている姿です。

 似ているのは、イッセー尾形だけではなく、桃井かおりの香醇皇后も。
 私の記憶にある、よちよち歩く仲睦まじい老夫婦の姿を、そのまま2人の名優が映していきます。

 特に、疎開から戻った皇后との会話から抱き合うまでのシーンの、相槌を打ちあうだけの演技
 フィクションですが、たしかにあの夫婦ならこういう再会だったにちがいないと納得させられるのです。

 小手先の技術だけでない演技が、さらにシニカルな笑いを誘います。
 長回しのカメラを前に、イッセー尾形の一人芝居の技術炸裂。
 淡々と数珠つなぎで語っていたと思いきや、曲が転調したかのように、突然、口角泡を飛ばす。
 断片的なエピソードでしか知ることができなかった、ベールに隠された昭和天皇の人となりを、想像力をもって浮かび上がらせます。

 その名演技で彩ってきたイッセー尾形の長丁場の努力を、一瞬にして掻っ攫う、桃井かおりがまたすごい。
 特に、昭和天皇を横目でにらむ演技
 ただ黒眼をめぐらすだけの演技ですが、度肝を抜かれること間違いなし。
 (彼女の白眼に巧みなライティングをほどこし、長回しで撮影した監督もまた、輪をかけてすごい。) 


 さて、この昭和天皇夫妻のシーンに関して、監督は歴史的事実を曲げています。
 シーンは昭和20年8月15日の直前。しかしながら、香醇皇后が疎開先から戻ってきたのは、史実では戦後なのです。
 歴史研究家でもあり、この映画で宮城の防空壕を緻密に再現してみせたソクーロフ監督が、それを知らないはずはありません。

 だからこの映画は、人間宣言の発令前に、香醇皇后を戻らせる十分な意味があったと考えるのが自然であり、それが、上記の桃井かおりの「横目でにらむ」シーンなのです。
 監督がもっとも表現したかったテーマが、そこに秘められているのだと感じます。


 内閣とGHQを飄々とかわし、深遠なる思慮深さで、戦争終結を宣言する昭和天皇。
 国民を愛し、敗北の屈辱を受け入れる、孤独な帝王の姿を映し出します。
 「俺は生身の人間だ」という心の叫びを理解してくれているのは、妻だけだ。
 しかし、誰よりも夫を「神だ」と信じ込んでいたのは、妻だった。
 
 歴史の裏側よりも皮肉な、心のすれちがい。
 監督が描きたかったのは、その部分であると思います。


 なお、映画の舞台ともなった、あまり知名度は高くない宮城(皇居)の地下の防空壕に関しては、こちら。
 ソクーロフ監督が参考にしたかもしれない?
 藤井戦国史>>>http://www.sengokushi.com/column/i00604.html


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ひとことレビュー080328
2008/03/28(金)
近頃、アップしてませんねぇ。
原稿は出来上がってるのですが。

【本】
『リリイ・シュシュのすべて』
映画とはテイストが違って、すっきりとおもしろかった。
小説の方が好きだな。

『フライ、ダディ、フライ』
すげぇおもしろい!!
いい本味わわせてもらいました。
映画がおもしろくありますように。

『むかしのあたし。』
育児本?と思っちゃった。
子ども時代の些細なエピソード本って、食傷気味かなぁ。

『ももこの話』
高校生のときは笑った記憶もあるんだけど。


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19:35 | ひとこと| トラックバック:0 | コメント:0

ひとことレビュー080323
2008/03/23(日)
【映画】
『狂気の桜』
窪塚見参、ってカンジ。
ヤクザ物に片足つっこんでて、お子様には見せたくない系。

『狩人と犬、最後の旅』
グレートジャーニーのノリだけど、説教臭くなくておもしろい。

『ブラックダリア』
人物相関図ありがとう。
なければ、わたしの脳ミソではついていけません。


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リリイ・シュシュのすべて
2008/03/22(土)
 公式HP>>>http://www.lily-chou-chou.jp/

 2001年日本。監督:岩井俊二、出演:市原隼人、忍成修吾、蒼井優
 歌姫リリイ・シュシュのファンサイトを運営する、中学生の雄一。いじめの横行する現実の世界から逃れるべく、ハンドルネーム「青猫」とリリイの世界を語り合う。
 しかし、その「青猫」が、いじめチームのリーダー・星野と気づく。

 

 気持ちの悪い世界ですよ。
 怖いというか、気持ち悪い。
 表現しづらいですが、石田衣良の『少年計数機』の「水のなかの目」を読んだときの気持ち悪さに似ています。

 無邪気な悪意が引き起こす、残虐な行動。
 自分への情状酌量を求め、責任を回避する身勝手さ。
 それがまかり通る社会であるとき、自分を許せる者が生き残り、自分を責めた者が脱落していく。 
 そんな生き方を人間のサガだと、開き直りたくはないものです。

 ・・・と、観客に思わせたら、この作品は成功でしょうね。


 役者さんたちはビジュアルよし。フレッシュさ抜群。
 ですが、演技面で言えば特筆すべきところがありません。
 役者の技術の問題と言うより、演技への力配分が一般の作品より少なめだと思われます。


 また、岩井監督の映像感覚というのが、個人的には生理的に受け付けません。
 画面全体に「ゆらぎ」を故意につくってあります(映像の専門用語は知りませんが)。不安な感覚にとらわれます。

 どうも、芝居より映像美が主張しすぎるフィルムは、苦手です。
 映像は重要な効果ではありますが、芝居より印象が強く残る映像作品というのが成功なのかどうか?
 エンターテインメントと芸術の境界線上、という気はします。

 それから、2時間20分は、長すぎますねえ。不必要な部分が、たくさんあるじゃない。
 その編集も芸術性による、というところでしょうか。


 と、やや批判的な論調ですが、自分の好みでないだけで、作品としては良い出来です。
 2001年に顕在化してきたばかりの社会問題を、とてもよく練り上げ、精神面をからめてひとつの世界観をつくりあげています。
 個性的で象徴的な一角を映画界に築いたのは、間違いありません。

それにしても。
 いじめ、売春、学級崩壊、中学生の携帯電話、ネットの低年齢化・・・。
 2001年当時に斬新であった話題も、もはや日常的なものとなっている現在をあらためて思いをめぐらすに、背中に冷たいものが走ります。
 製作者が表現したかったのは、思春期の少年たちの精神世界
 だから、こんなことに注目するべき作品ではないのですけれどもね。
 
 
 ただいま、原作を読書中。けっこー趣が違うんだね。
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02:54 | 映画・DVD| トラックバック:0 | コメント:0

ひとことレビュー
2008/03/17(月)
ひとことレビューのコーナーをつくってみました。

レビューを書くのに数日。アップするのにさらに数日。
鑑賞してから掲載まで、1月~1年弱かかる作品がほとんど。

そもそも1晩に2~3作品をまとめて観るのもザラ。
順番にレビューを書くときには心の鮮度が落ちてしまう。
レビュー意欲も減退しちゃうしね。

そういうわけで、ざっくりさっぱりのひとことレビュー。
勝手知ったる・イミフ度、さらにアップしておりますよ☆
すいません。

【映画】
『UDON』
正統派映画を期待した私がいけなかった。

『アルゼンチンババア』
ばなな的展開が好き。老けメイクがビミョー。

『龍が如く(劇場版)』
ダメ映画。岸谷吾朗スゴすぎ。
18:19 | ひとこと| トラックバック:0 | コメント:0

ガチ☆ボーイ
2008/03/15(土)
 公式HP>>>http://www.go-go-igarashi.jp/

 2008年日本。監督:小泉徳宏 主演:佐藤隆太、サエコ、向井理、宮川大輔
 高次脳機能障害を患った、元秀才・五十嵐。
 1度寝ると、その前の記憶はすっかり無くなる病気の彼が、「マリリン仮面」と名乗り、段取り第一の学生プロレスに挑む。



 しまった。泣かされた。
 「設定からして、泣かせようってハラがミエミエ。その手は絶対食わないぞ。」
 と途中までぶっこいてたのに、ラストは涙で銀幕が見えない・・・

 それというのも、佐藤隆太がこれでもかというくらい健気なのです。
 当初は、佐藤隆太が大学生という設定に無理を感じていたのですが、後半にいくにつれて納得。
 この「いい人オーラ」は佐藤隆太しかできないよ。
 鹿のような瞳で我武者羅に頑張られると(スタント無しだし。)、つい応援せずにいられません。


 他の役者さんは・・・。
 サエコがぽちゃぽちゃしてて、かわいかった。
 痩せた女優ばかりの昨今、女の子はぽっちゃりしてるくらいがちょうどいいよ。というオヤジ目線になってしまいました。

 向井理くんも立派なバディを披露して、王道のかっこよさ。・・・このへんは、オバサン目線

 それ以外にも、個性的な小劇場系役者さんが多く、味のある群集劇を堪能しました。
 青春だね。さわやか~。


 宣伝先行で、ストーリーが露出しすぎなのが残念ですね。
 主人公の病気という大前提を観客は知っているし、また、ひねらない素直な展開なので、どうしても前半部分をタルく感じてしまう。
 「このときサエコは、すでにダルと・・・」とか、「(敵レスラーの)シーラカンス1号、なんでそんなにエロ黒光りバディ?」とか、本筋に関係ないところでお茶を濁してしまいます。
 宣伝なくしてヒットは打てませんが、内容を犠牲にしてしまう。興行は難しいもんだな、と実感しました。
 宣伝を忘れたころに、まっさらな状態でDVDを観るのをオススメ。


 で、そのタルい前半を過ごすには、小ネタを許容できるかどうかが分岐点。
 くだらない小ネタばかりなんですよ!
 小劇場的なネタを、小劇場出身の俳優さんが繰り出すわけです。くだらなさ炸裂☆です。
 そこがツボという人もいれば、後半を待たずに席を立つ人もいるでしょう。
 でも、興行成績上々ということは、席を立たずに、感動の後半まで持ち越した方が多いということでしょうね。

 ちなみに、わたしのツボは「シーラカンスの勝利の舞」「微風のささやき」「ボラギノール日野のカウント3、今は無理」
 絶対におもしろいってば。  
     

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魔法にかけられて
2008/03/14(金)
 公式HP>>>http://www.disney.co.jp/movies/mahokake/

 2007年アメリカ・ディズニー。出演:エイミー・アダムス、パトリック・デンプシー、ジェームズ・マースデン
 アニメの中のおとぎの国・アンダレーシア。王子様との挙式直前のジゼル姫が井戸に落ちると、そこは現実世界のニューヨークだった。
 バツイチ子持ちのクールな弁護士・ロバートが、彼女の面倒を見る羽目に。
 ディズニーの新感覚プリンセス映画。
 

 
 あまりに期待度が高くて、事前上映を観にいってしまいました。
 うーん、おもしろい!!!
 ディズニーが好きな人なら抱腹絶倒(自虐ネタに。)、そうでない方も満足できるエンターテインメントに仕上がってます。


 セルアニメと実写とCGの融合。
 ディズニーが築き上げたそれぞれの技術の粋をこらしていますので、映像はもちろんお墨付き。
 特に、「お湯に沈むとアニメのリンゴ、お湯に浮かぶと実写のリンゴ」は、「もっかいやって、ソレ!?」と身を乗り出すほどのテクニック。
 どーやってつくったんですか、この映像。いやマジで、すごすぎますって!

 それから、「鳩とドブネズミとゴ○ブリ(明示するのもイヤ。)のお掃除」のシーンもね。
 映像が不自然にならないよう、実写のネズミとCGのネズミを混ぜているそうです。というと簡単なようですが、実際に見ると、すごく難しい技術だとわかります。
 それだけのCG技術があるのに、ゴ○ブリ嫌いの人間のために、あえて嘘っぽいCGで作画してくれる配慮も心憎い。 


 そして、ヒロインが美しい
 アニメヒロインの実写版なんて、ビジュアル的にボロが出るものです。
 なのに、エイミー・アダムスの完璧な顔。芸術品です。どんなアングルから撮っても表情が崩れないんだもの。(せ、整形かなっ。私はそれでもいーけど。)
 そのうえ、ディズニープリンセスらしく優等生を演じていても嫌味がなく、歌って踊って。
 天然ボケでキュートなジゼル姫の魅力に、観客はどんどん惹きこまれていきます。

 登場人物たちはみんな個性的で魅力的ですが、特にエドワード王子役のジェームズ・マースデンはお気に入り。
 ストーリー上では恋敵に位置するのですが、とてもじゃないけど憎めない。
 だって、彼は、勇敢で爽やかで単純一途で・・・まるっきり、ディズニーの王子様だもん。
 ハンパなくキレた演技で、この映画に咲く、大輪の真紅のバラと化しています。
 
  
 プリンセス・ファンタジーなので子供向けかと思いきや、大人向けのラブロマンス要素もばっちり。
 (あー、ここから先は、軽くネタバレかもです。)
 まるっきりディズニー感覚のプリンセスにも、リアルな悩みを抱えた相手役にも、両方同時に感情移入できるところが、興味深いところ。
 天真爛漫なプリンセスに恋も仕事も邪魔されて、「張り倒すぞ、この女!」と相手役のイラつきが伝染したり。 
 「プリンセスなのに、こんな気持ちになっちゃっていいのー!?」と、ヒロインと一緒に、こちらもドギマギ。

 2人のそれぞれの物語が、絶妙なバランスで配置されているのですね。
 だから、アニメとリアルという一見埋まらなそうな深いギャップが、国際結婚の障害くらいに薄められ、観客にも自然に受け入れられるようになっています。
 それゆえ、大人の物語に発展するにも流れに無理はなく、ストーリーが一面的にならないのです。
 「アニメと実写の融合」というのは、技術面だけでなく、ストーリー面をも言い表している言葉でもあるのです。
  
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魔法にかけられて
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パニッシャー
2008/03/13(木)
 2004年アメリカ。出演:トーマス・ジェーン、ジョン・トラボルタ
 ギャングの逆恨みで家族を皆殺しにされた、元FBI捜査官キャッスル。
 復讐を誓い、行きずりの仲間に後押しされながら、セイント一家を壊滅させる。



 アメコミ・ヒーロー『パニッシャー』のライジングものなんですが、映画として悪くないですね。
 脚本よし、テンポよし、トラボルタよし。
 原作から一歩離れて、映画として完成形。 
 ヒーローものとしてではなく、一人の男の復讐劇として楽しめます。

 というのも、アメコミ・ヒーローだけど、超人的な能力を持っているわけではなく、己の肉体と重火器で戦うんですね。
 だから、CGが不要。一昔前の鉄人系アクション映画と同様に、リアルに描かれています。

 敵も、もちろん生身の人間
 笑っちゃうくらいプロテインを仕込んだ筋肉男も、もちろんビックリ生身。しかも、ドイツ近辺からわざわざ連れてきたようで、セリフはない。そこが、また笑える。
 現代において、こんなに古典的な手法でアクション映画をつくりあげちゃう姿勢は、「買い」です。

 
 そこまでリアルにつくっておいて、なんだこりゃなラストシーン2発(車の炎上と、橋の上のモノローグ)。
 最後の最後で「マンガ」なシーンなのですが、これを笑っちゃうか、激怒するかは、あなた次第。
 私は爆笑しましたが。ドロンジョ一味じゃないんだから★

 
 脇キャラが活きているのが、また、いい。
 ストイックで地味目な主役とは対称的な、悪の親玉 ジョン・トラボルタ
 「おまえが主役?」ってくらい圧倒的な存在感。色気でも演技でも「悪の華」をぷんぷん香らせます。
 なにより、演技するのがやたらと楽しそう。トラボルタの役者としての魅力は、そこですよね。「演技大好き」が伝わってきます。

 それから、主役キャッスルが住むアパートの面々。
 ヤク中のピアス男、愚鈍な大男、情にもろい水商売女。
 普通のヒーローものなら主役に守られるだけの面々が、オイシイ働きをします。
 しかも、「俺たちは仲間だろう。」みたいな安っぽい話にならず、ちょっと目を見張るクールな演出となっています。
 ここが、この映画のいちばん良いところ。

 定番の勧善懲悪ストーリーでも、演技力、演出力でおもしろくできるんだ。という気合いの入った秀作です。
 (でも、製作中の続編は、観るつもりないや。)
 
 
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  パニッシャー


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蟲師
2008/03/09(日)
 公式HP>>> http://www.mushishi-movie.jp/

 2007年日本。監督:大友克洋 出演:オダギリジョー、江角マキコ
 超常現象を「蟲」と呼ぶパラレルワールド。蟲師ギンコが旅をつづけながら、蟲に悩む人々の謎を解き明かす。
 そして、ギンコ自身のなかの蟲(常闇・銀蟲)と、失った過去の記憶と対峙する時がやってくる。
 
 
 結末に行けば行くほど、ストーリーがわからなくなる作品。
 「蟲」の概念は理解した・・・気がする。「常闇(とこやみ)」「銀蟲(ぎんこ)」も、なんとかついていった・・・と思う。「光脈筋」「光酒(こうき)」あたりになると、飽和状態。
 結末に至っては、私の理解力の範疇を超えておりまする。(だから、今回はあらすじも書けませぬ。)
 「どういう意味?」と、誰かに聞きたい。うおー。
 原作ファンには「まだまだ足りない!」なのかもしれませんが、1巻目で原作を挫折した私には詰め込みすぎ感すら残ってしまうのでした。


 だけど、ここまで難解なストーリーを、最後まで惹きつけて見せる演出には感服。

 とにかく、絵がきれい。
 構図、最高!
 色づかいがきれいな作品はわりとあるけど、細部まで構図を練り上げた美しい作品はなかなか見られない。
 つまりは、大友作品らしい構図ってことなのですけどね。アニメで見るより、映像のほうが活きているのでは。
 そこに、淡い色彩と、場所により照度を変えたライティングがはまって、非常に印象的な映像美が終始繰り広げられます。


 それから、役者の個性をうまく活かしていました。
 登場人物が多いので、キャラクターがかぶるのは避けたい。
 キャラの配置を徹底し、一貫した個性を演じさせて逸脱を許さず、作品全体の統一感をもたせていました。
 逆に言えば、役者の自由度が少ない作品でもあったわけですが・・・、冷たいキャラはずっと冷たく、熱いキャラはずっと熱い。客の見やすさはぐっと増します。

 その点で、機械のような冷たさを貫き通した江角マキコは、作品を生かした最大の功労者。
 これだけ出番があって、つっこみどころ満載だと、役者ならオリジナリティを欲張りたくなるものですけどね。
 ぐっとこらえて、要求されたキャラクターを忠実に演じ抜きました。
 江角マキコではなく、女蟲師・ぬい。彼女にいざなわれて、映画にのめりこみます。

 一方で、限定された役どころにも関わらず、演技力で役の深みを創り出したのが、李麗仙
 第一声を発しただけで、キャラクターの位置づけや性格を、観客に植えつけます。もはや神業。
 この技を盗みたいなあと、役者として憧れる役者さんです。  
  

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蟲師

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グーニーズ
2008/03/06(木)
 1985年アメリカ。スピルバーグ製作。
 屋根裏で、伝説の海賊の遺した宝の地図を見つけ、落ちこぼれ仲間「グーニーズ」を率い、宝さがしに出かける。
 町のはずれのレストランにたどりつくも、そこはお尋ね者のフラテリ一家の隠れ家だった。。。



 『インディ・ジョーンズ』シリーズにハマった新春。
 映画第2作で中国少年を好演したキー・ホイ・クワァンは『グーニーズ』にも出ていたね、と話を聞いたので、観てみた作品。

 中盤まで少年4名の冒険もの。『スタンド・バイ・ミー』へのオマージュかと誤解してしまいましたが、『スタンド~』は『グーニーズ』の翌年の作品。
 そういえば、4人のうちのひとり「マウス」は『スタンド~』のコリー・フェルドマン
 あれ? 『スタンド~』って、もっと古い作品と思ってたぞ。
 むむ~。どうも年代記憶があやしい。
 それでも、主役のマイキー少年は『ロード・オブ・ザ・リング』のサムだし、前掲のキー・ホイ・クワァンは『グリーン・ディスティニー』かなにかで武術指導をしていた。
 確実に年をとってるんだなあ。
 ・・・というくらい、私のなかでは「子どものころ爆発的に流行った映画」の印象が強い作品です。(私も年をとったのね。)


 さて、その長年の期待を裏切らない、エンタメ的おもしろさがありました。
 小ネタも効いてるし。キャラも立ってるし。ストーリーも明快。涙も笑いもある。
 フラテリ一家なんて、宮崎駿のオマージュだと(今度こそ)思うのだけれど、どうでしょう?
 
 その反面、中だるみする部分もあり。
 フラテリ一家とのおいかけっこと、宝探しと、怪人スロース。
 3つのストーリーが出そろった中盤、どれが主線なのか見失う瞬間があります。
 登場人物が増えすぎて画面がごちゃごちゃしたり、物語のテンポが悪くなったり。時計を見る回数が増えてしまいました。
 
 涙も笑いもスリルも全部とりたいと欲張るならば、このへんの配分が肝要ですね。
 ここが監督力の見せ所。と思いますが、営利やら人気役者の出番やらに左右されがちで、かじ取りはなかなか難しい。
 映画も芝居もおんなじだなあ。


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かつうらビッグひなまつり
2008/03/05(水)
 3月3日はひな祭り
 今年は雛人形を飾り付けるのをすっかり失念していたので、代わりにどこぞの雛イベントに便乗させてもらうことに決めました。

 どうせなら、スペシャルな雛人形を見たいよね。
 行ってきました、千葉県勝浦市の『かつうらビッグひなまつり』
 どの店先にも、道端にも、お雛様。まちのあちこちに無数の雛人形が飾られています。観光客より大人数かも。
   ss

 とくに遠見岬神社は、大迫力。
 神社石段60段に敷かれた緋毛氈で1,200体のひな人形がお出迎え。
 近くのお店で、雛人形の絵付け体験をさせてもらいました。

 神社の前では、日本三大朝市の一「勝浦朝市」が。
 昨年訪れた岐阜県高山の観光化された朝市とは異なり、雑然とした露店の風景がなつかしい。
 その店先には、やっぱり雛人形。漁師まちなのに、風流です。

 おばあちゃんが育てたミズナや京菜、勝浦名物アジの干物を、料理方法をおしえてもらいながらお買い上げ。
 ひな祭りだから、さくらもち(関東人が言うところの、道明寺)もね。
 車なので、勝浦の大吟醸・腰古井でつくった甘酒は我慢しました。
 

 昼からは、一路、隣の鴨川市へ。
 天然記念物の鯛を見に、鯛の浦遊覧船に乗り込みます。
     faf


 外房=太平洋だから、波はすごく高いです。
 ここは日蓮が出生した夜に、鯛の群れが押し寄せ、ウロコで銀色に光ったという海です。
 昭和天皇も楽しんだという風光明媚な湾を、海の上から眺めます。
 そして、沖でエンジンを停め、撒き餌をすれば、鯛の群れがぴちぴち・・・・・・の予定が、お腹いっぱいになったのか、私のいた右舷にはちっとも寄ってこず、天然記念物を見逃してしまいました。残念。
 
 下船後、目の前の「誕生寺」に寄ります。
 ご存じ、日蓮宗の宗祖・日蓮上人の誕生の地。でっかい寺を建てちゃいました。
 気づけば、往路で見つけた寺の多くが日蓮宗。生誕の地、強し。
 日蓮のエキセントリックな生き方は魅力ですが、我が家は日蓮宗ではないので、ざっくりと見学。


 ふたたび勝浦に戻り、リアス式海岸と松林が美しい「鵜原理想郷」を横目に見て、最終目的地「勝浦海中公園」
  sddas

 水中に建てられた展望台から、本物の海中を覗きます。
 メバル、スズキ、フグ、ウツボ・・・。群れで生活する者、単独行動が習慣の者。
 黒潮で鍛え上げられた本物のお魚は、水族館の何倍もきれいだし、何倍も大きいのです。
 潮の流れに乗ってたゆたう魚の群れを、時間を忘れて見入ってしまいました。
   faf


 そのあとは、日暮れまで磯遊び。
 海岸の岩場でイソギンチャクをつついたり、カニをいじめたり。
 春の海を満喫した旅でした。


 「春の海ひねもすのたりのたりかな」蕪村
 一日中のたりのたりしてたのは、外房の海ではありません。それは、私。


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07:04 | 歴史| トラックバック:0 | コメント:0

インディ・ジョーンズ3作
2008/03/01(土)
 現在、『インディ・ジョーンズ/クリスタルスカルの王国』製作中。
 2008年6月21日日本公開予定。
  HP>>>http://www.indianajones.jp/
  予告編はこちらから。>>>http://www.indyjones.jp/?no=r116

 アメリカ人考古学者、インディ・ジョーンズの遺跡冒険シリーズ。スピルバーク、ルーカス作品。
   1981年『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』
   1984年『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』
   1989年『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』



 なぜ今インディ・ジョーンズなのかというと、映画版第4作が製作中だから・・・ではなく、単に、観たことがなかったからです。
 007シリーズなどヒーロー活劇ものは好みでなく、長らく敬遠していたのです。
 しかし、ディズニーシーのアトラクションは好きなので、そのバックボーンを知るために、やっと重い腰を上げました。
 オリエンタルランドは偉大だ。次回作なんて、題名からして、アトラクションのまんまだし。腹は見えているぞ、オリエンタルランド。


 とっても、とっても、おもしろかったです。アクションも、ネタも。(特に『最後の聖戦』。)
 と興奮していたら、「そんなの、20年前にみんなが口にしてたっちゅーねん。」と後輩に鼻で笑われましたが、現代だからこそおもしろい!ってことはあるのです。

 シンプルな技術、シンプルな演技。
 今見るからこそ、逆に新しい。


 20年かけて、技術も演技も飛躍的・国際的に進化した結果、いまでは嗜好の相違でしか測れなくなってきた映画(舞台)芸術。
 現代のひとが試行錯誤した挙句、こんがらがって、どっかに置き忘れてきた「定番の美学」は、あらためて学ぶ価値がじゅうぶんにあります。今だからこそ輝く原点の再確認となるのです。


 それから、ハチャメチャ活劇ではありますが、意外に歴史観がしっかりしているのも特筆したいところです。

 無論、歴史の考証もハチャメチャですよ。
 だけど、そこがスピルバーグの歴史作品のおもしろさで、歴史的事実を意図的に無視してエンターテイメント性を確保する一方で、冷徹な歴史観とヒューマニズムを絶妙にブレンドして、ストーリーに厚みをもたせてきます。※『太陽の帝国』は実に秀逸です。
 『インディ・ジョーンズシリーズ』ではセリフの端々にそのこだわりが表れていて、インディの授業風景だとか、ヘンリーパパの小ネタなどは、歴史を学ぶ者のツボだったりします。
 歴史学の教授は、ヘンリーパパみたいに、難解なKY学問ジョークを飛ばす人が多い・・・。


 余談ですが、考古学歴史学は似て非なる学問であり、研究対象へのアプローチが異なります。

 フィールドワークの多い考古学者と、デスクワーク中心の歴史学者。インディは前者で、ヘンリーパパは後者です。
 毛色の異なる両学問ですので、現実でも、学者陣はなにかと距離があるものです。インディとヘンリーパパの確執は、親子間の問題だけでなく、学問上の問題もありそうだ。と、想像してみると楽しくなります。


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レゴブロック社から発売されたインディ。 インディ

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