半径723mmの鑑賞録
 歴史好きな舞台女優による「古今東西、美しいもの」の鑑賞録です。 最新流行を追わなくても、「いいものは、いい」。 それを、きちんと形に残していければいいな。 ※ネタバレ注意※
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ナノ.グラム『不機嫌な計画』
2009/04/27(月)
 劇団ナノ.グラム『不機嫌な計画』
 @恵比寿エコー劇場。

 役者のレベルも平均して低くないし、脚本もおもしろいのに、韓国映画みたいな「いらないよね? ここまで描く必要ないよね?」というグロテスクな描写が多い劇団なのですが、今回は誰も死ななくて、まずは安心です。
 とはいえ、血のりをつけた役者が、死んだと見せかけて突然生き返る、というネタが得意で、観客もそれを笑うのですが、この感覚にはついていけないなあ。生理的に受け付けないという以上に、内輪的で、カルトな劇団という印象を持ってしまうのですよ。
 それは劇団としてマイナスではないのかしら。うまいのだから、グロテスクを回避した芝居をつくれば、ファン層もひろがるのに。毎度、残念に思います。


 主演女優さんの演技に関しては。
 (というのも、主演女優さんが「感想聞かせて」というので。)
 たくさんある彼女の技のなかで、最も良くない部分が強調された演技になっていたように思います。ウマヘタに見えますね(ヘタウマではない)。

 これは、多くの舞台に立っている役者さんには共通の悩みどころではないかと思うのですが、「いろんなキャラクターを表現するために、自分の技術の出力を加減するタイプ」と「自分のすべての技術を100%出し切って、安定したキャラクターを演じるタイプ」がいるとします。
 前者は「毎回違ったキャラクターでおもしろい。けど、舞台によって、当たりハズレがあるね。」と評されるし、一見さんには「下手な役者」と思われるかもしれません。後者は一見さんには好評ですが、毎回見てるお客さんには飽きられてしまいます。
 もちろん、「どんなキャラを演じても、技に遜色なし」という状態が一番望ましいですが、これはどんなにキャリアを積んだ役者でも、なかなかに難しいことです。

 現実的にこの2つのタイプがいるとすれば、この主演女優さんは前者の役者さんで、果敢に新しいキャラクターに取り組んだことは、まずは賞賛に値する事なのです。
 彼女の悪いクセが強調されてはいたけど、そこから新しいキャラクターに切り込んでいったという証拠であり、長い目で見て、彼女にプラスになるのは間違いありません。

 「この人うまいけど、前も同じ演技だったな。」と思わせる前者タイプの役者さんのほうが、この舞台に限っては、評価は高いかもしれませんけどね。
 そのへんは小劇場の悩みでもあって、固定客を重視するか、一見さんが多いか、劇団によって事情も違います。
 また、所属する劇団の看板役者として生きていくか、自分の劇団以外にも活躍の場を求めるかによっても、役者の演技の重点は変わってきそうなものだと、わが身を省みつつ。


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06:31 | 役者業| トラックバック:0 | コメント:1

リングにかけろ!
2009/04/17(金)
 車田正美の長編ボクシング漫画。
 極貧生活から逃げ出そうとボクサーを目指す高嶺竜児と、天才セコンドの姉・菊の成長ストーリー。


 会社でマンガ部をつくりまして。
 社会人ともなると甘えたことは言えませんで、まるで体育会系のように、ビシバシとマンガを読まされるのです。
 「人生の中で、今が一番マンガを読んでいる。マンガを読むのが、こんなに辛いと思ったことはない。」とは先輩の弁。

 そんな私の現在の課題図書が『リングにかけろ!』です。ノルマは1日2冊です。
 車田正美の初期の長編のため、絵柄&ネタの迷走っぷりが笑えてしょうがないのですが、姉弟の愛や、星矢VS一輝的宿命対決など、車田作品の足跡をたどるには充分なのです。

 ただし、今日の私が感銘を受けたのは、竜児でも菊ちゃんでも剣崎でもなく、完全なる脇役・ジムの吉田先輩の言葉なのです。
 同じくジムのロク助が、デビュー戦を控え、1月で8キロの減量を目指している時のこと。

「プロなら、常日頃から自分のランキングの体重をキープしておくべきだ。
 それができないのは、プロの自覚がない奴だ。リングにあがる資格はない。」

 いやぁ、これは響きます。
 私も舞台のたびに体重を増減させるダメダメ女優なのです。舞台にあがる資格がない、と突き付けられてもしょうがない。
 『あしたのジョー』の力石や『はじめの一歩』の鷹村さんの壮絶な減量を見ても、所詮は対岸の火事と構えてましたが…。
 あのくらいの気概をもって、体重調整と技術向上を同時にやるのはもちろん、ベストは「減量をするまでもないこと」なのですね。
(力石の減量は意味が違うけど。)

 ボクシング漫画の二大巨塔に勝るとも劣らない、現実的な厳しさを教えてくれる『リングにかけろ!』。
 まだまだ先は長いですが、これから先は現実離れしていくからなぁ。
 そこが、「ボクシング漫画」にカテゴライズされにくい理由でしょうね。


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11:54 | マンガ| トラックバック:0 | コメント:0

ヤッターマン
2009/04/06(月)
 2009年日本。三池崇史監督。
 4つに分かれて世界に散ったドクロ石を集めた者は、どんな願い事も叶うと言う。行方不明の研究家の娘を保護したヤッターマンと、ドクロ石を探すドロンボー一味が、今週も対決する!

 観ちゃった。しまった。おもろい。
 こんな技で笑わせるとは卑怯なり。小学生か、つーの。
 でも、大好物だ。「こんなの映画じゃない」って誰かに怒ってほしいけど、ずっとニヨニヨ笑ってた。悔しい。

 ネタバレにならないように、キャストに限定して書くと…。
 深田恭子の声が、高くて軽すぎるので癇にさわるのですが、慣れて来れば(かなり時間はかかりますが)、まぁこういうのもありかと思えるようになりました。
 それから、内股は刺激的すぎる。目が離せない。胸の谷間よりドキドキします。
 また、ケンドーコバヤシが予想外に良いです。
 全体における役どころをしっかり捉えていて、ここぞと言う時にドカンと落とす勘の良さには、まったく感服。
 そして、文句なく良いのは、櫻井翔くん。
 上手い・下手を通り越して、ハマり役。なにより楽しそう。

 「楽しそう」。

 そう、この作品の良さは、そこに尽きます。キャストもスタッフも楽しそう。
 自己満足を超える「楽しそう」が、観客を巻き込んでいき、冗長な部分や拙い部分はあれど、問題じゃないような気分になります。
 いい映画を観たわけではないけど、ポップで楽しい時間を過ごせたという後味でした。

 老婆心ながら…。
『インディ・ジョーンズ~クリスタル・スカルの王国』を観てからのほうが、おもしろさ倍増必至。


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18:52 | 映画・DVD| トラックバック:1 | コメント:1

上海バンスキング
2009/04/03(金)
1984年、深作欣二監督。松坂慶子主演。
 日中戦争直前に、パリへの新婚旅行と誤魔化して、新妻と上海に渡ってきた元バンドマン。
バンド活動を再開するも、戦火の渦に巻き込まれ、身を持ち崩して行く…。

今年2番目のなんじゃこりゃ映画でした。
原作は斎藤憐の有名な芝居(浅学な私は知りませんでした…)で、小劇場作品の金字塔だそうです。
たしかに、この映画のアラにしか思えない部品も、芝居だと全てを描かずに観客の想像力にゆだねられるぶん、うまく表現できるかもしれない…。
どこかに舞台映像は残ってないかしら?
(1988年撮影の自劇団による映画化作品でなく、舞台映像が見たい!)

で、この天下の深作作品の何がいけなかったかと言うと、『蒲田行進曲』の二番煎じなのですね。
主演陣が同じ(松坂慶子、風間杜夫。平田満も。)、作風が同じ。
同じなのはいいんだけど、舞台設定にまったく合っていない。
むしろ、物語の設定にそぐわない演技&演出のせいで、物語の深刻なメッセージが上すべりしている様が、「なんだこりゃ」なのです。
『蒲田行進曲』は現実離れした芸能界の、現実離れした俳優陣が主人公だから、松坂慶子もあの演技で許されるのね。
浮世を、特に戦争を描いた作品では、時代をシニカルに描くという姿勢を通り越して、馬鹿にしてるように見えてしまうのでした。

それでも、同じく馬鹿キャラなんですが、志穂美悦子は綺麗で、アクションも冴えてて、大活躍がファンにはうれしい一品です。


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21:12 | 映画・DVD| トラックバック:0 | コメント:0
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NAME : のんゆり
劇団オグオブの女優です。
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