半径723mmの鑑賞録
 歴史好きな舞台女優による「古今東西、美しいもの」の鑑賞録です。 最新流行を追わなくても、「いいものは、いい」。 それを、きちんと形に残していければいいな。 ※ネタバレ注意※
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リリイ・シュシュのすべて
2008/03/22(土)
 公式HP>>>http://www.lily-chou-chou.jp/

 2001年日本。監督:岩井俊二、出演:市原隼人、忍成修吾、蒼井優
 歌姫リリイ・シュシュのファンサイトを運営する、中学生の雄一。いじめの横行する現実の世界から逃れるべく、ハンドルネーム「青猫」とリリイの世界を語り合う。
 しかし、その「青猫」が、いじめチームのリーダー・星野と気づく。

 

 気持ちの悪い世界ですよ。
 怖いというか、気持ち悪い。
 表現しづらいですが、石田衣良の『少年計数機』の「水のなかの目」を読んだときの気持ち悪さに似ています。

 無邪気な悪意が引き起こす、残虐な行動。
 自分への情状酌量を求め、責任を回避する身勝手さ。
 それがまかり通る社会であるとき、自分を許せる者が生き残り、自分を責めた者が脱落していく。 
 そんな生き方を人間のサガだと、開き直りたくはないものです。

 ・・・と、観客に思わせたら、この作品は成功でしょうね。


 役者さんたちはビジュアルよし。フレッシュさ抜群。
 ですが、演技面で言えば特筆すべきところがありません。
 役者の技術の問題と言うより、演技への力配分が一般の作品より少なめだと思われます。


 また、岩井監督の映像感覚というのが、個人的には生理的に受け付けません。
 画面全体に「ゆらぎ」を故意につくってあります(映像の専門用語は知りませんが)。不安な感覚にとらわれます。

 どうも、芝居より映像美が主張しすぎるフィルムは、苦手です。
 映像は重要な効果ではありますが、芝居より印象が強く残る映像作品というのが成功なのかどうか?
 エンターテインメントと芸術の境界線上、という気はします。

 それから、2時間20分は、長すぎますねえ。不必要な部分が、たくさんあるじゃない。
 その編集も芸術性による、というところでしょうか。


 と、やや批判的な論調ですが、自分の好みでないだけで、作品としては良い出来です。
 2001年に顕在化してきたばかりの社会問題を、とてもよく練り上げ、精神面をからめてひとつの世界観をつくりあげています。
 個性的で象徴的な一角を映画界に築いたのは、間違いありません。

それにしても。
 いじめ、売春、学級崩壊、中学生の携帯電話、ネットの低年齢化・・・。
 2001年当時に斬新であった話題も、もはや日常的なものとなっている現在をあらためて思いをめぐらすに、背中に冷たいものが走ります。
 製作者が表現したかったのは、思春期の少年たちの精神世界
 だから、こんなことに注目するべき作品ではないのですけれどもね。
 
 
 ただいま、原作を読書中。けっこー趣が違うんだね。
 読んでくださって感謝します!
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       リリイ・シュシュのすべて
リリイ・シュシュのすべて@映画生活

 ストーリーを読みたい方は・・・・→→→(ネタバレ注意)

【リリイ・シュシュのすべて あらすじ】

 中学生の雄一は、友人集団のなかでも「いじめられ役」だった。
 仲間のリーダー格の星野に命じられ、万引きや恐喝、ポン引きまがいの行為を強要されていた。

 そんな現実から逃避しようと、心酔する女性歌手・リリイ・シュシュのファンサイトを運営する。
 フィリアと名乗り、ネットの向こうの同志たちと、リリイのエーテルを語っているときが至福のときだった。
 特にハンドルネーム「青猫」とは共鳴し、フィリアは彼の辛い現実を語りだす。

 ・・・・・・
 
 中学の入学式で会った優等生・星野とは親友。彼からリリイを教わった。
 星野を始めとする剣道部の仲間と、遊びのように盗んだ金で沖縄を旅する。夢のような夏の日々。

 夏が終わった2学期、実家が倒産した星野は別人のように変わっていた。
 クラスを牛耳るようになった星野。学級崩壊が始まり、雄一たちを手足のように使い、ありとあらゆる非行に手を染めていく。

 雄一の仕事は、クラスメートの詩織の援助交際のアガリの回収。
 星野に支配された両者は、次第に親密になっていく。
 しかし、身も心も傷ついた詩織は、自由をもとめ投身自殺する。

 また、雄一が想いを寄せていたクラスメート久野は、星野の命令でレイプされる。
 片棒をかついだ雄一もまた、深く傷ついていた。

 ・・・・・・

 救いを求めるようにリリイに傾倒する雄一の言葉を、「青猫」は受け止めた。
 ふたりは、リリイのライブで会おうと約束する。

 リリイのライブ当日、運の悪いことに、雄一は星野に出会う。
 案の定、星野にハメられ、念願のライブの入場券を奪われた雄一。
 しかも、その星野こそ心の友「青猫」と判明。
 ライブ終了後の人ごみのなか、雄一は星野を刺し殺す。

 星野の死後、なにもなかったかのように日々が過ぎて行っているのだった。
 ドビュッシーを弾く久野の後ろ姿を、雄一は眺めていた。
 
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