半径723mmの鑑賞録
 歴史好きな舞台女優による「古今東西、美しいもの」の鑑賞録です。 最新流行を追わなくても、「いいものは、いい」。 それを、きちんと形に残していければいいな。 ※ネタバレ注意※
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今更ながら「オルセー美術館展」
2007/04/26(木)
 @東京都美術館 http://www.orsay3.com/

 我ながら、ブログの更新の遅さには目を瞠るものがありますが、ま、このブログは一に自分のための備忘録なので、もう終わってしまったオルセー美術館展についても書きます。

 フランス・オルセー美術館は、原則的にはフランス二月革命の1848年から第一次世界大戦の始まる1914年までの、印象派を中心としたコレクションなのだそうです。
 そもそも、「年代で区切ってコレクションする」という考え方が、日本の美術館・博物館には薄い。中国に住んでいたときも、年代・地域・分野で専門性の高いコレクションを有する美術館・博物館は多いと感じたのですけどもね。日本では「近代美術館」というのは聞きますが、それ以外はせいぜい「民俗」「考古学」という学問分野の区切りでしょう。
 それだけ歴史も収集されるべきコレクションも専門家も少ないと指摘されそうですが、他人事のように言っちゃいけません、大衆の関心がミュージアムに向いていないでしょ?
 ミュージアムは特別なものじゃないんです、ヒマになったらミュージアムを歩きましょう。そしたら、国家予算も付くってもんです。


 さて、ゴッホ『アルルのゴッホの寝室』のポスターに魅かれて訪れたオルセー美術館展。
 やはり、ライブはいいね!
 ポスターなんかよりずっといい。だって、筆致がものすごいんだもの。直線で描かれた部屋は、生で見ると3Dです。筆が画面からせり出しているのです。
 それから、私の大好きな黄金色。美術館と言う室内にいながら、太陽の光線を反射するかのようです。まだ見ぬゴッホの『ひまわり』の輝かしさはいかばかりか、想像にあまりあります。
アルルのゴッホの部屋




 それから、印象派に興味がなかったはずの私は、ここに来てマネを好きになったようです。マネの黒が好き。
 『すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ』の黒はいい。モリゾの真摯な表情やマネとの恋の逸話などロマンティックな要素を除いても、黒の質感に目を奪われます。彼女がどのような手順で衣装を纏ったか推測してしまうほど、黒一色で服の生地・重ね目・光沢を描き出しているのです。
すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ

 そのほかにも、『ブーローニュ港の月光』での、月光の冴え冴えしさと比する闇の黒。
 『アンリ・ロシュフォールの逃亡』の一面の青とポイントの黒。先の見えない深い、荒れた海。
 マネの黒は、本当に私を惹きつけるのです。
月光


ロシュフォールの逃亡



 そして、こよなく愛するギュスターブ・モローの『ガラテア』。
 モローが来ていたなんて知らなかった!
 最終展示室の廊下のつきあたり、真正面。ライトを浴びて燦然と輝く海のニンフ・ガラテア。モロー特有の混濁した深い色の背景からにじみ出るような真珠色の肌。
ガラテア


 背景の暗色、ポリュフェモスの渋赤、ガラテアの真珠色・・・贅沢にもモローの絵には更にもう一層、装飾的な線描が美しく描かれているのが特徴です。
 油絵の具の上から掻き傷のように細く描く幾何学模様(モローはイスラム様式を含めオリエンタリズムを愛しました)は、精巧の極み。どれだけネットで名画を検索できる世になったとしても、この壊れそうなほどの美しさは、やはりライブでしか味わえないのです。


 読んでくださってありがとうございます!!
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今更ながら「オルセー美術館展」?
@東京都美術館 http://www.orsay3.com/ 前回はオルセー美術館展の好きな絵について書きましたので、今日は好きじゃない絵について書きます。 オルセー美術館展を見た多くの人に意外に人気なのが、フェリックス=ヴァロ
    2007/04/28(土) 07:38:52 | 舞台女優の鑑賞録【映画・本・ミュージアム】
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