半径723mmの鑑賞録
 歴史好きな舞台女優による「古今東西、美しいもの」の鑑賞録です。 最新流行を追わなくても、「いいものは、いい」。 それを、きちんと形に残していければいいな。 ※ネタバレ注意※
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告白
2010/06/28(月)
 2010年日本。監督:中島哲也、出演:松たか子、木村佳乃、岡田将生。
 1年生の終業式のホームルーム。担任は「このクラスに私の娘を殺した生徒がいる」と告発する。2年生に進級し、少年Aは壮絶ないじめに遭い、少年Bは引きこもりとなる。その原因を知らないのは、新しく赴任してきた新任教諭のみ。少年A,少年Bの狂気はいよいよ深まっていき…。



 人間の恐さを描いた作品です。
 個人の狂気と、集団の狂気は同じようで別物。別物のようで、それぞれが影響しあい、連鎖して、いつの間にか生まれてしまうもの。
 誰の力でも歯止めが利かないなら、封じ込めて消滅させてしまうしかないのかもしれない。
 物語は集結したけど、連鎖はきっと止まる事がない。それは、身近にも起こりうる狂気。
 流血と残虐シーンに溢れているので、確かにR-15。真似されちゃ困るよねえ。でも、このメッセージは、ティーンエイジャーにも知ってほしいです。

 リアリティのある恐さです。
 それでも、鑑賞後は不思議と寒くはありません。
 人が死んで亡骸になったとき、それに触れて、生きている人って温かかったんだと気付く。
 取り返しのつかないことを見せ付けられたときの気持ち悪さと、取り返したいと願って自然に湧き上がる熱さ。
 その感覚に似ています。

 吐き気をもよおす描写の数々と、ポップな画像処理。そして、底冷えと温かさの相反するものを実感する終幕。『親切なクムジャさん』を思い起こします。
 ああ、あのなんとも言えない重ささは、二度と味わいたくなかったのですが。

 それにしても、時折混ざる、ポップな中島節の映像と音楽。素晴らしいです。
 全体の重さを損なうことなく、むしろスパイスとして効く、ぎりぎりの配合です。
 いよいよ話が重くなってきたという後半戦に、ぽーんとポップなシーンが突っ込まれますからね。監督も勇気があります。でも、すごく自然な流れに思えて、観客は余計に話に引き込まれる。うーん、並大抵の手腕じゃないですね。

 俳優陣では、やはり、松たか子が素晴らしいと思います。
 感情をまったく出さない冒頭のシーン。一言ひとことが伏線ですが、どれも捨てることなく、かといって思わせぶりでもなく、長セリフを綴っていきます。
 そして、中盤の嗚咽するシーン。泣くと言っても、こういう泣き方もあるのだなあと。とても勉強になりました。


  まだまだ、自分のなかで咀嚼したい物語です。
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<ラストシーン(ネタバレ注意!)>

 少年Aの爆弾を、少年Aの母の研究室に運んだ森口教諭。そうとは知らず、少年Aは学校を爆破するつもりで、スイッチを押してしまう。失った母を取り戻そうと始めた一連の事件が、ご破算になったことを森口教諭は告げる。これが、復讐だと。更正はこれから始まる、なんてね。

告白@ぴあ映画生活
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02:44 | 映画・DVD| トラックバック:0 | コメント:2


コメント
はじめまして。
この告白、原作本を入手してあるのですが、やっぱり原作から読むべきでしょうか?
お勧めは、どっちが先でしょ?
    2010/07/12(月) 14:15:59 | URL | Normal13 #.jT1Mbu6[ 編集]
コメントありがとうございます。
私も原作本は未読なのですが…。

①原作はさらりと読める(読んだ方の感想)
②中島作品はあえて原作から距離をおき、奇をてらった演出をする。

この2点を考慮すると、原作を先に読んだ方が、一粒で二度美味しいのではないでしょうか。
    2010/07/13(火) 00:49:51 | URL | のんゆり #-[ 編集]

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