半径723mmの鑑賞録
 歴史好きな舞台女優による「古今東西、美しいもの」の鑑賞録です。 最新流行を追わなくても、「いいものは、いい」。 それを、きちんと形に残していければいいな。 ※ネタバレ注意※
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グエムル~漢江の怪物
2007/06/03(日)
 ただの怪物映画ではありません。
 『ゴジラ』第1作のように(←ちゃんと観たことはないですが)社会風刺に満ちた作品です。しかも、シニカル以上に笑いも豊富と言う、娯楽志向の作品でもあります。もちろん、怪物ものらしくスリリング。
 製作者のメッセージがわかりやすく、しかも映画としておもしろい。
 これぞ、エンタメ。まちがいなく、星5つの作品です。

 風刺は、保守的な日本人にはちょっとつくれない、ってなくらいにストレート。
 他国の領土に汚染物質を垂れ流しても悪影響がないと言い切る、ご都合主義のアメリカ。そんな気分次第のアメリカに唯々諾々と押し切られる韓国。悪意のない環境汚染が生んだ怪物グエムル。いばりくさって賄賂まみれの公務員。医者は神様。軍事政権から民営化を奪取したかつての大学生たちのなれの果て。心が離れた家族。
 そんな韓国の諸問題を、わかりやすいパロディで笑わせてくれます。 絶妙です。痛烈です。なんだか、歴史の教科書に載っている風刺漫画みたいです。

 主役のカンドゥ役に韓国一の名優ソン・ガンホ。見るからに身体が痒くなりそうな、ぐうたら演技。むむむ、役者として負けてられない。というくらい、絶妙の演技力プラス ユニークなオーラを持っています。 ただ、日本人ウケはしないビジュアルですね。(韓国と日本は美意識がすれ違ってますよね。)
 気に入ったのは、叔母役のペ・ドゥナ。田畑智子にそっくりの親しみやすい顔。彼女も若手の名優で、どうやら上野樹里のような「ちょっと風変わりの元気少女」が得意分野。本作では、アーチェリーの銅メダリストながらトロくて寡黙な役まわりを好演しています。

 余談ですが、この作品は日本で評判が悪かったそうで、韓国の社会背景を知らない日本人が多いからというのもその理由のひとつだとか。  
 『パッチギ!』を理解できなかったと言われてショックを受けたばかりだったこともありまして、考え込んでしまいました。
 自分を事情通だなどとはちっとも思いませんが、隣の国の事情(日本の事情かもしれません)を知らないというのは、やはり恥ずかしい。無知に気づいて、それでも知ろうとしないことは、もっと恥ずかしい。
 映画を観て、知らない話題はちょっと調べて。そんな小さな積み重ねは今からだって始められますよね。
 私もこの作品を観て、韓国の民主化と学生運動の関係を調べてみようと思いました。


 読んでくださってありがとうございます。
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グエムル



 ストーリーを知りたい方は。
       →→→→
【ストーリー】
 アメリカ人責任者の気まぐれで漢江に垂れ流された大量のホルマリン。半年後には漢江に異常成長した怪物が棲むようになる。ある春の日、怪物グエムルは河岸に上陸。突如、人間を襲いだす。
 漢江ほとりの売店を営むカンドゥは中学生の娘ヒョンソには優しい父だが、ぐうたらで使えない男でもあった。グエムルの急襲に遭う河岸で、カンドゥはヒョンソを見失う。その瞬間、ヒョンソはグエムルに攫われ、漢江に消えた。
 ヒョンソの死を悼む父カンドゥ、叔父ナミル、叔母ナムジュ、祖父ヒボン。グエムルの血を浴びたカンドゥは未確認ウィルスに感染したとして、家族とともに強制入院を余儀なくされる。その晩、カンドゥの携帯電話にヒョンソから電話が入る。「娘は死んでいない!」と主張するも、耳を貸す者はいなかった。
 ヒョンソ救出のため、病院を脱走した一家は、漢江の広い下水溝をあてどなくさまよう。その最中、グエムルに襲われ祖父は死に、カンドゥは逮捕されて再度病院に送られる。叔父ナミル、叔母ナムジュは逃走しつつヒョンソのいる下水溝を探し当てる。
 そのころ、ヒョンソは下水溝=グエムルの巣で独り生きのびていた。同じく攫われてきた孤児セジュと協力し、脱走を試みるも失敗。グエムルに襲われる。
 病院を脱走したカンドゥは下水溝に辿り着くも、ヒョンソの姿はなかった。グエムルを追い、漢江のほとりに出る。そこでは、アメリカが差し向けた殺ウィルス爆弾と、それに反対する市民のデモ隊が衝突していた。グエムルは彼らを襲っていたのだ。
 爆弾が投下され、人々は倒れていく。グエムルの動きが躊躇した瞬間、ヒョンソとセジュを胎内から引きずり出したカンドゥ。しかし、ヒョンソの息は絶えていた。一家は最後の力を振り絞り、グエムルを倒す。
 カンドゥは、セジュをひきとった。
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08:27 | 映画・DVD| トラックバック:1 | コメント:2


コメント
日本じゃ不評だったの?
良い映画だよねえ
    2007/06/03(日) 23:37:38 | URL | kei-zu #j4ekpsMA[ 編集]
そうなんですって。
日本人は政権への批判をよしとしない風潮が根強いからだそーです。
たしかに根本的な政治力は個人レベルで高くはないなぁと。
流されていっちゃいかんなと思いましたわ。
    2007/06/07(木) 05:45:54 | URL | のんゆり #-[ 編集]

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グエムル -漢江の怪物-
『THE HOST』公開:2006/09/02製作国:韓国監督:ポン・ジュノ出演:ソン・ガンホ、ピョン・ヒボン、パク・ヘイル、ペ・ドゥナ、コ・アソンあそこまで盛り上げといてそんなんあり? ←てなわけでポチッと 八(^□^*)
    2007/06/04(月) 15:08:23 | 映画鑑賞★日記・・・
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