半径723mmの鑑賞録
 歴史好きな舞台女優による「古今東西、美しいもの」の鑑賞録です。 最新流行を追わなくても、「いいものは、いい」。 それを、きちんと形に残していければいいな。 ※ネタバレ注意※
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酒井家のしあわせ
2007/11/01(木)
 公式HP>>http://www.bitters.co.jp/sakaike/

 主人公は母の連れ子。妹は今の父親の娘。ちょっと複雑ではあるけど、いたって普通の家庭。なのに、とつぜん、父親が家出。「浅田くんを好きになった」と言い残して。

 『間宮兄弟』みたいなアットホームな映画かなと期待して観てみたら全然違っていました。これは、シュールな青春コメディ映画。シュールすぎて好みがはっきり分かれますので、ご覧のときは慎重に。
 一見ドキュメンタリー風なので中盤まで深刻な話にハラハラ。最後に観客の期待を裏切って泣かせる、なかなかの力作です。

 大人に視点を移せばストーリーの結末も読めそうなのですが、その余地を与えないくらい、主人公に思春期らしいプチ騒動が降り掛かります。
 クラスメートからの猛烈アタックは正直ウザいし、そのヌルさと正反対に家はリアルにぐちゃぐちゃで友達にも言えないし、オトナの情愛はやたらフクザツで、それに振り回されている自分を守るだけで精一杯。
 母ちゃんには「そんなに意地張るなよ」と言いたくなるし、父ちゃんには「家族をもっと信頼しろよ」と言いたいし、浅田くんには「浅田くんよぉ、なんでなんだよぉ」と言いたい。けど、言えない。
 そうやって、少年につい感情移入してしまって、観客も中学生目線で身の振り方を悩んでしまうのです。
 最後のどんでん返しも、少年の視点で描かれているからこそ活きています。脚本力の勝利ですね。
 そして、大人に翻弄され続けて仏頂面ばかりの少年が、ラストシーンではにかむ姿。ハッピーエンドじゃないはずなのに、大団円。監督力の勝利です。

 また、友近、ユースケ・サンタマリアと、コメディ路線のふたりが両親役にも関わらず、笑いの演技に持っていかずにひたすらリアリティに徹する。
 「笑えるのかな~」という当初の観客の期待はここに裏切られ、ひたすら続く抑圧されたムードに観客が耐えて耐えてようやく慣れてきたころ、ストーリーが一気に爆発し、静から動に流れ込んでいきます。
 大阪の主婦と押され気味のダンナ。ふたりの素のキャラクターを活かした自然な演技にも注目です。

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酒井家のしあわせ


ストーリーを読みたい方は・・・(ネタバレ注意)→→→


【酒井家の幸せ あらすじ】

 オレは、実の父とは幼いころ死に別れた。母は女手ひとつでオレを養って数年、年下の関東男と結婚した。妹も生まれ、父息子の仲も波風もたたず、それなりにうまくいっている。父は小さな工務店で働いていて、母は専業主婦で、テレビを買い換えるのを悩んでいるくらいの、まあ並みの一般家庭だ。

 義父は若いころに両親を亡くしたので、親として子どもにどう接したらいいのかわからないらしい。家族のふれあいに縁遠いひとで、母方の家に行ってもどうも浮いている。
 母は典型的な大阪女で、どう見ても夫を尻に敷いている。それでも、前の夫が死んだときには大泣きして自殺しようとしたらしい。
 オレは中学生で、近所の一成と馬鹿やってるのが好きで、クラスメートの秋がアタックしてくるけど照れるからやめて欲しい。うちに押しかけてきて、なりゆきでキスしたけど、別にカノジョとか煩わしい。

 そんなある日、学校から帰ってきたら義父が荷物をまとめていた。家を出て行くらしい。母が言うには「好きな人ができたんやて。誰だと思う? 会社の部下の浅田くん」。

 義父は車で去っていったが、母は止めなかった。そのうち「引っ越して実家に帰る」とか平然と言い出す。でもオレは夏祭りで義父に出くわした。そのときの様子はただごとでなく、「病院が」と浅田くんと話をしていた。
 オレは浅田くんを問い詰めた。浅田くんは市民病院に連れて行ってくれた。義父はそこにいた。「もうすぐ死ぬんだ。母さんを大好きだから、夫にまた死なれるのはかわいそうじゃないか。だからホモだってことにして逃げた。母さんには黙っておけ。」

 オレは今回のことが始まって初めて母に泣きついた。そして病院についてきてもらった。母は義父を叱り、自分は平気だから子どもたちのために最期の瞬間まで生き抜けと泣いていた。義父は笑っていた。
 実は、母は義父の家出の翌日にはすべてを調べ上げ、義父が頭を下げにくるのをずっと待っていたそうだ。義父の転院を念頭に入れての引越しだったのだ。

 その引越しの日、うちの車を一成と秋が追いかけてきてくれた。餞別をくれて、「実はつきあっているんだ」という。あの猛烈アタックはなんだったんだ。なんだかんだ意識していたオレは。その話をきいた両親はゲラゲラ笑って、オレもつられて笑っていた。
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